Jul 01, 2005

パズル

・波について考える。

・お気に入りのピアスの80%は失われている。
残った片方だけのピアスはいつまでもここにある。
掃除中に見つけてしまったアルバムや、古い日記みたいに
たまにそれらのピアスに見入る。

・好き嫌い好きのべん図を考える
重なったところを愛する。
正反対なものが交わっている場合もある。
ありえないものが交わって返ってその属性を際立たせていることがある。

・♪おとこには〜 たたかう〜 とき〜〜〜〜〜〜がくる〜
おんなにも闘う時はくる。
何かを選んで何かを失うことを「決める」時が。
人生は儚く短くて、選び取るものはそれを決める
神聖な儀式の上に成り立っている。

・言葉にしてしまったら終わりがきてしまうようで言い出せない言葉を
避けてたわいもない話をしているのがいいのか、
ぐさりと心をえぐるように愛したらいいのか、私には解らない。
希望と絶望の縁を歩く。

・客観性を持ちながら判断したいと考えているわけだが、
完全なる客観なんてない。
完璧なオーディオルームに人間が不必要なように。(ハルキ風

・想像力をネガティブに使うとどうなるか。
人は先回りして黒く塗りつぶしていく。
想像の中で一度体験して備えるのだ。

・歌がその場にいた人たちの心を過去へと誘う。
そしてみなの心をそのあるべき場所へと導くことがある。

・風間さんが言ってたんだけど、柔らかい人は速く見えないんだって。
アイマールとか、ジダンとか。

・昔の話で恐縮なんですけれど、
「ア・キ・ス・ト・ゼ・ネ・コ」という占いありました。
今はもうないのかな〜。
こっくりさんとか。
形を変えて生き残ってやしないか、気になるところ。
動物占いは『ペガサス』。

・好きな作家について。
特に好きな作品と、まあまあ好きなもの、色々あります。
たくさんの作品がありますので。
まず、信用しているかどうか?っていうのがあります。
本を読みはじめる時に、挑むように読むか、心を委ねることができるか。
好きな作家については、経験則に基づいて心の芯の部分を明け渡して
読んでいますので、大変無防備な状態であると思います。
それだけに感情の窪みの暗がりを曝け出しています。
喉元を空けるというか、なんというか。
撫でられることを許しているのですね。

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May 18, 2005

お散歩日記

騎士発見

五月の美しく晴れた日、こじんまりとした大学病院のあるバス通り。

2歳くらいの孫(女の子)の手を引いて、おばあさんがゆっくりゆっくり歩いています。

おばあさんは少し足が悪いみたいですが、お孫さんと何やら
楽しげに話をしている様子。

その女の子の隣に、引き綱なしのワンコがいるのです。
毛足の長い、茶色と黒のミックス犬です。

左からおばあさん、女の子、ワンコの順で並んで歩いているのですが、
ワンコは車通りや、おばあさんと女の子の歩調などをいつも気にして
いるみたい。振り向いたり、2人を見上げたり、寄り添っています。

ふとその小さな女の子がワンコの首のあたりに手をかけました。
女の子の腰とワンコの背中の高さは同じくらいなので、
まるで肩を組んでいるみたいです。

三人は病院の側にある調剤薬局の前で止まりました。
薬局に入っていくおばあさんを表で待つみたい。

女の子はワンコに何か話しかけています。

2人は何を話しているのかな?

その話の内容が知りたかったんだけど、
泣きそうな気持ちになって、そっと通り過ぎました。

しばらく行って振り返ると、女の子はワンコの頭をぐりぐり撫でていましたよ。

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May 13, 2005

からん

いつも何かをつかもうとして

つま先立って手を伸ばしたとたん

からん と音がしてしまう

きみに気づかれたかな

ぼくの中身がからっぽなこと

うまくかくせてたらいいんだけど

ぼくの中身がからっぽなこと

ばれないように注意しなきゃ

うまく飾りをつけるんだ

安物に見えるのは承知だけど

ぼくは飾りをつけることをやめられない

きみの耳がいいのは

たぶん間違いない

だからぼくは祈るだけなんだ

からん という音が響かないように

きみが聞こえないフリをしてくれるように

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Mar 16, 2005

ロロちゃんその後

近所の薬屋の犬のことを前に書いた。
あの頃工事していたロロちゃんの新築のマンションは完成し、
一階の薬屋の店舗も新しくなった。お引っ越しも完了。

ロロちゃんはもう信号無視をして横断歩道を渡らなくてすむ。
住み慣れた我が家は元の位置にもどったのだから。

……ところが新しい問題が発生していました。

ロロちゃんは気ままに散歩をしたい派です。

ところが新店舗の自動ドアが、タッチ式のそれに変わってしまったのです。
センサー式の自動ドアを気ままに(そして上手に)出入りしていた頃のあの
ロロちゃんの自由は失われてしまいました。

お店から外に出たい時、ロロちゃんはご主人様を上目遣いに見上げる
などして、己の気持ちを伝えているに違いありません。
店の中からは春の陽射しが目映いことでしょう。

ご主人様はそれと察して、そっとドアーを開けてくれるのでしょう。

……問題は帰りだ。

今日目撃したところによると、ロロちゃんは店の外の植え込みにマーク
をつけたり、そこいらじゅうの匂いを嗅いだり、行き交う人たちをチェック
したり、撫でてもらったりしていて、

そろそろお店に入りたいのだがドアは開かない。
……ご主人様は気づいてくれない。

「カリカリ」

最初は控えめな感じで自動ドアをノックします。(ドアは開かない)

まだ気づいてもらえない。

「カリカリカリ」

少し苛立ちながら、そして爪を立ててロロちゃんはドアを叩きます。

(開かない!!!!)

ご主人はお客さんに応対しているのでしょうか?
まだ気づいてもらえないロロちゃん、キレぎみです。

 自動ドアを掘ってます。

「カリカリカリカリカリカリカリカリ」

……やっと気づいてもらって、奥からご主人がやってきた。

そして……ドアを開けてもらえたのにロロちゃん中に入らない!

そうとうスネてます。

あ、ドアが閉まってしまいました。
ロロちゃんは少し怒っているようです。

ご主人さまがもう一度ドアを開けてくれました。
手招きされています。

ひと呼吸置いてから、ロロちゃんはお家に帰って行きました。

気持ちわかるよ、ロロちゃん。
愛されているとわかっていても、すねちゃうんだよね〜。

愛されすぎていると、見えなくなるものさ。

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Feb 27, 2005

メキメキ

何もかもが間違っているような気がする時の
やり直し方の第一歩を考える。

まず、深呼吸をしよう。

息を吸う。

ブー。

それが間違いだ。

息を吐く。
それから吸う。

新しい酸素がたくさん体に入ってくる。

肺がメキメキいってる。

春はとくに深呼吸がいい感じ。

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Feb 20, 2005

さりげなく一周年

去年の2月17日からこの salon de cocoaを始めまして、
気づいたら一年が。

早い!早すぎる!

御贔屓いただいてるみなさま、ありがとうございます。

こちらに遊びに来て下さっている方の何人かには、本当にお目に
かかることができました。たいへん嬉しい出来事でした。
大人になると、新しい友人をつくるのもそう簡単なことではないですものね。

サッカーの話題(ライト)と、雑談とでなんだかまとまりのないsalon
ですが、これからもゆるりと続けてまいりますのでどうぞたまに覗いて
みてくださいね。

さて、中田こもマルセイユの一員となり、大久保もベッカムやロナウ
ジーニョとタイマンを張ることのできる環境に移籍。

Jのシーズンも間もなく始まりますね。
今日はMXテレビでFC東京の宮古島キャンプの様子などをつらつらと見て
おりました。
ダニーロと藤田くんのピアスと、相変わらずの今ちゃんの動きに釘付け。

いつも楽しく拝見しているエルゲラさんのblogサッカーのある幸せで、
2002年ワールドカップのあの一ヶ月のことがぎゅーっと掲載されています。
あのひと月は夢のような日々を過ごしていたのだなぁと、改めて思い出して、
ものすごく遠い目をしてしまいました。

毎日テレビで試合を見ていたなぁ。
わたしは埼玉の日本-ベルギーと、神戸のブラジルーベルギーに行きました。
たくさんの人と色々なものを共有していたなぁ。
二度とない、季節だなぁ。

         シミジミ。

はっ!

それはそれとして!
次はイラン戦なわけで、Jも始まるわけですし、
果てしなく続く道のりをゆっくりと歩くことにしよう。

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Feb 13, 2005

泉にて

「心に穴が開いたようだ」なんて表現があるけれど、
完全な形をした「心」に「穴」が開いてしまうのではなく、
心に穴というのはもともと開いているものだという感じがする。

心は「完全な穴」を持っている。

形のあわない栓がささっている。
それで水が漏れているときもある。
そしてまれに完璧に塞がっているときがあるのだ。その穴が。
そうすると漏れない。ピタリと。
そして心の泉がいっぱいになる。
とても豊かな気持ちになる。
でも、あっというまにその栓ははずれてしまうのだ。
気まぐれなパズルのように。
時間通りに列車が出発してしまったホームのように。

しかし、ここで大切なのは、ただ一点。
水はいつでも湧いている、ということだ。
次から次へと溢れている。
漏れるのより多いくらい溢れていると、自然と水をたたえることができるのだ。

空っぽになっても、また、ためればいいではないか。

と自分に言い聞かせる、そんなわたしの今の泉の状態は?

風邪で弱っていると、こうなる。
そして弱っているときほどくだらないことを考え続ける。
泉の畔で。

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Feb 05, 2005

育つM心

歯医者に通っています。

歯医者でキューンと削られたりしている時、目は開けていますか?
わたしは基本的に目をつむることにしております。
目をつむっていても、顔に当てられたあのライトで視界は金色にぼや
けています。
カチャカチャと金属の触れる音。
トレーに置かれた数々の器具。

目を閉じたその黄金の世界の中で、口の中に入れられている掘削する
器具は、どんどんどんどん大きく、グロテスクなものに変わってゆきます。
チェーンソーの刃みたいに三角形のでっぱりが90度づつ互い違いに
なっているようなそんなモノで削られているような。
又は細い錐のようなモノにねじ回しのようにぐるぐると溝が入ったよう
な、キリキリとしたモノ。

削っている時、バキュームみたいなもので舌を押さえられていますよね?
それでもう、動いちゃいけないと思えば思う程、

 あの機械に舌がからまって

 大惨事になるところを想像して

震えてきちゃうんですよね〜。
もう、舌を動かしてはいけないと思えば思う程……!!!

キラリと光る先生の縁なしのメガネ。
「○○さん、力抜いて!痛くしないから(笑)」とかいわれても……

目の前の液晶モニターには環境ビデオが流れていて、ヒーリングミュージック
のようなものが聞こえているわけで、本当はとっても快適空間なはずなのに、
どうもドキドキしてしまう。

それにしても歯医者っていうのはどうして人の口に手をつっこんだままで
質問をするかねー?答えられないっつーの。
それと、ちょっとした独り言をやめてください、先生。
「ん〜〜〜〜〜〜。」とか言われるとすごく不安になるんですよ……。

セラミックにも保険を適用できたなら笑顔の人が増えると思います。
高いよな〜、本当。

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Jan 01, 2005

おめでとう、2005年。

 あけましておめでとうございます!

昨年中は色々とありがとうございました。
こちらでたくさんの方と言葉を交わせたことがとっても嬉しかったです。
実際にお目にかかれた方々もたくさん!
まだお目にかかれていないあなたとも、いつかスタンドでお会いしましょう。

2005年はどんな1年になるのかな。

サッカー的にはハラハラする興奮をみなさまと共有しつつ、
しっかりと楽しんでゆきたい、と気合いを入れて望む所存です。

同じ時代を生きる人たちと共に、喜びを分かち合えますように。

今年も salon de cocoa を、よろしくお願いします!

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Dec 18, 2004

標本

初めての作家の本を読み出してものすごく自分にフィットする文体
だったりすると妙な感覚に襲われる。
その人の選ぶ単語や紡ぎ出す文章ひとつひとつにぐいぐいとはめら
れて行くその過程。

最初の数行を読んで、「ん?!」

……一ページ目を終えてじれったく次のページを繰り終える前に
目が早く早くと次を追う。そして「カチッ」「カチッ」と音がするように
次々とそこにはめるべきピースが嵌められてゆくと、
わたし自身がそこに埋め込まれてゆくのだ。
ゆるやかなカーブや強い角度などにフィットして行く。体がどんどん
その物語に馴染んで行く。チョウチョが虫ピンで体を押さえられて行く
ように、身動きがとれぬよう美しくピンが打ち込まれ……。
完全な拘束が終わった後に、本当の快楽がやってくる。
今度は心を奪われるのだ。 何度も。

……というような体験を久しぶりにしちゃった。
何てことない短い物語なんだけど……。
どうしてあんなに何もかも馴染んだのだろう。
新しい靴なのに、どこまででも歩けるような気分。

作家の魔法のようなものにかかったのか、それとも手管に落ちたのか。
テクニックっていうんじゃなくて、 彼の「手の癖」のようなものに酔っ
たのかもしれない。

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